資格Q&A

 現代資格社会を取り巻く問題へワンポイントアドバイス

Q.資格の数があまりに多すぎて目指す資格がわからない

A.国家資格、公的資格、民間資格を併せると資格・検定は数千種類に達し、現在も資格や検定の数は増え続けています。まずは自分自身のキャリアや興味を見極めたうえで、将来に向けて明確なビジョンを描けるような資格を目指すことが肝要です。

 

Q.資格試験が難しすぎる。本当に取れるかどうか不安だ

A.日本の資格試験は難しく、法文系国家資格の合格率はいずれも数%~10%程度と極めて難関傾向にあります。難関資格の場合、合格まで数年以上掛かる場合も多く、資格試験を生半可な気持ちで望んでも合格は困難です。覚悟と折れない強い意志とモチベーションの持続が求められます。

 

Q.資格を取れば就職や転職に役立つのか

A.資格が即就職や転職に結びつく事例はほとんどありません。しかし、自己をアピールする材料にはなります。資格を取得した際の明確な動機と会社への志望動機が結びつけば最大の効果が発揮できます。業界や職種に沿った資格なら訴求力は倍増します。

 

Q.資格を取れば昇進・昇格に有利になるか

A.一概には言えませんが、会社によって特定の資格取得が昇進・昇格の条件などになる場合はあります。一例を挙げれば不動産販売会社の宅地建物取引主任者や経理部の簿記検定、金融機関の中小企業診断士などは取得すれば社内の評価も高いといわれています。ただ、資格は単に一定能力があることの証明に過ぎませんから過大評価は禁物です。

 

Q.資格手当や報奨金はあるのか

A.会社によって異なりますが、資格手当や報奨金制度を採用している企業もあります。ただ、大部分の会社では資格手当や報奨金・奨励金制度は採用していないようです。資格には教育訓練給付制度もあるのでと会社の制度があれば併せて、費用を掛けない資格取得を目指しましょう。

 

Q.資格を取れば独立開業できるのか

A.資格にもよっても異なります。一般的に弁護士、公認会計士、税理士、司法書士など国家資格は業務独占資格なので独立開業しても法的には守られています。一方、中小企業診断士、マンション管理士など名称独占資格の場合、独立は可能ですが、法的には守られていません。民間資格のファイナンシャルプランナーなども同様です。

 

Q.資格取得までの費用はどのくらい掛かるのか

A.やはり資格にもよります。公認会計士、税理士、司法書士程度の難関資格になると独学では困難なので資格スクールの講座を受講することになります。受講費用は百万円単位の金は必要です。一方、行政書士や宅建など中難度の資格試験では通信講座も充実していますし費用は十数万円程度です。独学でチャレンジして取得する方もいます。

 

Q.独立開業すれば即、稼げるのか

A.本人次第です。資格を持っていれば黙っていても仕事が来るような時代は終わりました。独立の際、専門能力や固有のノウハウがあることはもちろんですが、会社員時代に培った人脈や絶え間ない営業努力が実を結びます。

 

Q.資格試験を受けないで資格を取得する方法はあるのか

A.税理士や司法書士など一部の資格ではありますが職業が公務員などの制約があります。また中小企業診断士などは一次試験を合格すれば中小企業大学校や大学院などで診断士養成コースがあります。しかし、百万単位の費用が掛かります。

 

Q.資格を取得すればその後は何もしなくてよいか

A.多くの方が誤解されていますが、資格は取った時がやっとスタートラインに付いたといわれます。税理士や社労士でも税法や労働法などは法改正などが頻繁に行われるので毎年、新たな勉強や自己研鑽が必要になります。

◆著書

著書「プロが教える資格のリアル」
プロが教える資格のリアル(KKベストブック)
著書「サバイバル資格活用術」
サバイバル資格活用術(扶桑社)
間違いだらけの資格取得術(扶桑社)
間違いだらけの資格取得術(扶桑社)

◆関連書籍

2016年版資格取り方選び方全ガイド(高橋書店)
2016年版資格取り方選び方全ガイド(高橋書店)
2015年版資格取り方選び方全ガイド(高橋書店)
2015年版資格取り方選び方全ガイド(高橋書店)
2014年版資格取り方選び方全ガイド(高橋書店)
2014年版資格取り方選び方全ガイド(高橋書店)